日米首脳会談「会食はハンバーガー1個だけ」の理由とは?

■食べない“ハンバーガー会談”

引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/f09f98776082d87cc9e72e80c0fd3c8d6b1e75f0

首脳会談の晩餐会、といえば非常に豪華な食事のイメージを想像される方も多いのではないでしょうか?ちなみにアメリカの場合、「宮廷文化的な意味での」アメリカ料理は存在しない。そして移民国家であるという特性に鑑み、一般的にはフランス料理。つまりフランス系移民がアメリカを代表して食文化を担うというような感じです。

その他にも、過去には日本料理である寿司が出されたこともあり、基本的には「〇〇系米国人の伝統料理」という形で出すのがアメリカの会食スタイルのようですね。

確かにハンバーガーはアメリカ料理といってもよいのかもしれません。しかし、それはあくまで「大衆料理」であり、フォーマルな場で提供されるような高級料理ではない。だとすれば、今回の日米首脳会談におけるハンバーガーは、日本の首脳に対して大変失礼なメニューではないかというわけです。

新型コロナの中、料理人は…

しかし、今回は通常の首脳会談ではありません。新型コロナウイルスの影響により、どこの国も基本的には「自粛ムード」です。とりわけ飲食店はクラスター発生源となるリスクが高いとされ、特に自粛が強く求められている状態ですよね。

そんな中、果たして「ホワイトハウスの料理人」は通常通り、料理を提供できる状態だったのでしょうか?もし米国の飲食業界が日本と同様、あるいは日本以上の自粛状態であれば、いかに日米首脳会談とはいえ、料理を提供すること自体が不可能なのではないでしょうか?

厨房は三密空間

基本的に厨房は三密空間です。とりわけ晩餐会の準備となれば、いつもより多くの料理人が厨房にいるでしょう。厨房内の移動はもちろんのこと、いつもより大声で指示を出すことなどもあるのではないでしょうか?

そうなると当然、感染リスクは高まります。そして、厨房内に感染者がいるとして、その状態で料理が晩餐会の場に提供された場合、どうでしょうか?当然ですが両国の首脳に感染のリスクが発生することとなるわけです。

ホスト国。即ちアメリカにしてみれば、日本の首脳を新型コロナ感染の危険にさらすわけにはいかないでしょうし、また自分自身も感染リスクの可能性は少しでも排除しなければならない……。

この場合、当然ですが「自国民の安全が第一」です。つまり、日本の首脳に気を遣っておもてなしをするということは、料理人。即ち自国民を危険にさらす可能性があるわけです。

海外の要人よりもまず、自国民の安全が第一

そうなると、そもそも晩餐会の料理を作れる人間がいない。だとすれば、簡易なメニューである「ハンバーガーだけ」というもの決して妙な話とは言い切れない。

むろん、あからさまに日本を格下に見た、いわゆる「当てつけ」という考え方も出来なくもありません。しかし現在の特殊な状況を考えた場合、自国民の安全を最優先に叶えるという、いわば国の指導者としてある意味、当然の事をしたまでといえるのではないでしょうか?

今、本当に必要な会談だったのか?

現在、「無期限延期」されている状態の首脳会談が決して少なくありません。そのような中、敢えて日米首脳会談を行う理由があったのでしょうか?

あるいは、直接会わなくても、リモートで首脳会談をするといった方法も考えられたのではないでしょうか?もちろん、首脳会談は無料ツール(ZOOM等)を安易に使用できる状況ではないと思われますが、それでもリモート会談を行うという選択肢はあったはずです。

メディアの多くが、米国の非礼を批判する。あるいは日本があからさまに「格下扱い」受けたことを揶揄するような報道ですが、どちらも100%正しいというわけでもないでしょう。冷静に、今おかれた状況を判断する。あるいは当事者(=両国の首脳)の立場に立って考えるということが必要なのかもしれません。

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